2012-01-01から1年間の記事一覧

『ストライクウィッチーズ』における黒海の存在に関する中間報告

本来下位春吉と白虎隊記念碑をめぐるいざこざの後段を書くべきであろうし、またあるいはいただいたコメントに対してなんらかの返信を返すべきなのだが、それ以上に重要な、長らく懸念の事案について現状判明している内容を整理し、関係各位のご高覧に供し、…

山師、日伊関係を揺るがす―下位春吉と飯盛山ローマ市寄贈の碑(上)

緒言 長く外務省担当記者を務めた永野信利は、著書『外務省研究』において、対米外交の落とし穴の一つとして「自称知米派」のブローカーの存在を挙げている。この手の「議会要人とツーカー」「財界とパイプを持っている」などと自称する外交ブローカーが介在…

郷原・佐々木双方のある種の正しさ―孫崎享『戦後史の正体』を読む・補遺

『朝日新聞』9月30日書評欄「売れてる本」のコーナーにおいて、佐々木俊尚氏が孫崎享『戦後史の正体』を酷評した。それに孫崎氏が激怒し、さらに郷原信郎氏が孫崎氏よりのスタンスから佐々木評を批判する、というスパイラルが発生している。 そもそも「売れ…

底抜け海部俊樹

ちょっと前の話になるが、先々月の『開運!なんでも鑑定団 夏の2時間スペシャル』に海部俊樹元総理が登場していた。出演コーナーは有名人ご長寿鑑定大会で、持参したのはマイセンの女性像であった。 番組中で海部はマイセンを手に入れた経緯を話しているのだ…

自民党戦国史botの再建

Twitterで一年半ほど前につくり、その後思いつきで削除した「自民党戦国史bot」を復活させた。https://twitter.com/Jiminto_Sengokuあいも変わらず1950年くらいから90年前後までの政治家たちの言動を広い集めた拾遺集のようなbotとなっている。伊藤昌哉『自…

中川八洋先生の学位論文を捜せ

中川八洋先生といえば名にし負う学界の狂犬であり、筑波大学を定年でご退職された後も独自の保守主義をひっさげ、皇室論、民主党論、TPP論、原発論と元気いっぱいご活躍されている。90年代以降の中川先生の議論というのは色々と興味深いところもあり、反動を…

過剰に大きな星条旗―孫崎享『戦後史の正体』を読む

戦後史の正体 (「戦後再発見」双書1)作者: 孫崎享出版社/メーカー: 創元社発売日: 2012/07/24メディア: 単行本購入: 31人 クリック: 410回この商品を含むブログ (86件) を見る 感心できない本である。 著者が出版社から「高校生でも読めるような冷戦後の日米…